山道 見上げる梢でせわしく動く 黒い喉に黄色い胸 あれは何という名の鳥? 若葉の枝先を揺するばかりで 背の色を見せてくれない チッと鳴いて 今逃げていった鳥の 尾の長さも見落として バードウォッチングの初心者は 森の底に取り残される モミの木立から谷を越えて からかうように響いてくる 鳥の声 新緑に深く覆われた山道を行くと 私もどこからか見られているような 気がしてくる 若葉の下に見え隠れする 小さな弱い 生き物となって
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