川岸の アカシアの木の下で
死んだ蛇の
乾いていく体から
丸みを作っていた
細い肋骨の連なりが
はじき出されて
くねり
乱れている
蛇には蛇の
悲しみや
いらだちが
消えていく
ときにはこころを満たした しあわせも 何もなかったときへと かえっていく
甘く香る花房を揺らし しきりに騒ぐ風が 咲ききった花を
打ちつけてくる