木の実の中で ある日うっとりと昼寝をしていた そのままに 木の実の中で 9000万年を眠っている 甲虫の子ども 木の実はとてもおいしくて 作った穴は 体によく合っていて 時間は遠いところを流れていた 眠りなさい 何にもじゃまされず 眠りなさい 9000万年後の 今を生きている 人間の子どもたち やわらかないのちを のびのびと 心地よい場所で ひとりひとりの 夢の木の実に つつまれて
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